猫が足を引きずり、食べない場合によくある原因
外傷やけが
猫がびっこを引く・食べない原因として最も多いのが、転倒やケンカ、事故などによるけがです。怪我や外傷による痛みのために、動きたがらない・ごはんを食べたがらない状態になることが一般的です。特によくみられる外傷は以下の通りです。
- ねんざや筋肉の捻挫(猫 脱臼 ねんざ 兆候 見分け方)
- 骨折(猫 骨折 疑い 食欲ない 観察ポイント)
- 軟部組織(筋肉や腱など)の損傷
- 深い打撲
- 刺し傷や咬み傷(猫 けが その後 食べない 対処法)
関節や運動器の疾患
加齢による関節や骨の疾患も、足を引きずる・食欲不振を引き起こす原因になります。特に高齢猫で見られやすいです。代表的なのは:
- 関節炎(猫 関節炎 食べない 痛みサイン、猫 高齢 後ろ足 ふらつき 食欲低下)
- 股関節形成不全
- 膝蓋骨脱臼
- 変形性関節症
感染症や病気
様々な感染症でも、足を引きずる・食べない症状が同時に出ます。
- 関節の細菌感染
- 咬み合いによる膿瘍(猫 膿瘍 足 引きずる 食べない)
- カリシウイルス感染症(いわゆる“びっこカリシ”、猫 カリシウイルス びっこ 食欲低下)
- 全身の複数の臓器に及ぶシステム感染症
すぐに動物病院を受診すべきサイン
次のような症状が組み合わさって現れた場合は、早急に動物病院を受診してください(猫 足を引きずる 食欲不振 受診目安、猫 病院へ行くタイミング 夜間救急 目安、猫 足が痛そう ごはん拒否 救急 行くべき)。
- 強い跛行と全く食べない状態
- 目に見える外傷や出血、腫れ
- 足を引きずる+高熱(猫 跛行 発熱 食べない 危険サイン)
- ぐったりして動けない、意識もうろう
- 強い痛みを訴え続ける
- 腫れや変形がある場合
応急処置と自宅でのケア
獣医師の診察を待つ間は、以下のような応急処置・自宅ケアを行いましょう(猫 片足 かばう ごはん食べない 応急処置、猫 応急処置 安静 保温 水分 摂らせ方、猫 傷 触るべき? 自宅ケアの注意点)。
- 静かで快適なスペースに猫を隔離し、動きを制限する
- 新鮮な水・ごはんをすぐ届く場所に用意する
- 猫を温かく快適に保つ
- 人間用鎮痛剤は絶対に与えない(猫 人間用鎮痛剤 与えていい? 禁忌薬)
- 呼吸や全身状態をよく観察する
治療と回復
治療内容は原因によって異なりますが、下記のような対応が必要になることが多いです(猫 点滴や注射が必要なサイン 見極め方)。
- 鎮痛剤などによる痛み管理
- 感染症に対する抗生剤投与
- 重度のけがでは手術
- リハビリや理学療法
- 生活環境の工夫や見直し(猫 びっこ ストレス 原因も? 環境見直し)
- 食欲を促すための食事内容調整や工夫(猫 食べない時の食事工夫 ウェット 温め方)
再発予防・対策
今後、同じような症状を繰り返さないためには以下の工夫が役立ちます(猫 再発予防 室内飼い 危険対策)。
- 猫は基本的に室内飼いにし、もしくは安全な屋外環境を整える
- 定期的な健康診断・ワクチン接種を欠かさない
- 爪とぎやキャットタワーなど、適切な運動環境を与える
- 健康的な体重管理
- 家庭内の事故の危険になりそうなものを排除する
よくある質問
猫がびっこを引いて食べない時、まず自宅で何をすればいいですか?
まずは静かで快適なスペースで安静にさせ、すぐ届く場所に水とごはんを用意しましょう。呼吸や全身状態を観察し、無理に動かしたり、人間用の鎮痛剤を与えたりしないでください。
どの症状が同時に出たら夜間でもすぐ動物病院に行くべきですか?
強い跛行と全く食べない、外傷や出血、腫れ、高熱、ぐったりする、強い痛がりが見られた場合は、夜間でもすぐ受診してください。
けが(捻挫・骨折)と関節炎の見分け方はありますか?
いずれも跛行や痛み、食欲不振を引き起こしますが、けがの場合は突然の発症や明確なエピソードが多く、関節炎は高齢猫に多い特徴があります。
食べないのは何時間続いたら危険と判断すべきですか(子猫・成猫・高齢猫別)?
食欲がない場合、特に子猫や高齢猫では危険性が高まります。食べない時間が長引く場合や全く食べない場合には、早めに獣医師の診察を受けてください。
人の痛み止めを猫に与えてよいですか?与えてはいけない理由は?
猫に人間用鎮痛剤を与えることは絶対にやめてください。猫にとって中毒のリスクが高く、命にかかわる場合があります。
発熱やぐったりに加えて跛行がある場合、考えられる病気は何ですか?
細菌感染やカリシウイルス感染、全身性の疾患および膿瘍などが考えられます。いずれも適切な治療が必要です。
足の膿瘍や噛み傷が原因の跛行は、自宅で消毒してよいですか?
膿瘍や噛み傷については、獣医師の診察を受けることが重要です。自宅での対処のみで様子をみるのは危険です。
カリシウイルス(いわゆる“びっこカリシ”)だと疑うポイントと受診時の伝え方は?
跛行と食欲低下があり、他に風邪のような症状があればカリシウイルスの可能性があります。受診時には症状の経過や組み合わせを詳しく伝えましょう。
動脈血栓塞栓症(急に後ろ足を動かせない・強い痛み)の緊急対応は?
急な後肢麻痺や激しい痛みを伴う場合は、すぐに動物病院へ搬送してください。迅速な対応が必要です。
診察までの間の安静のさせ方・ケージレストのコツ・水分や食事の与え方は?
静かで安全なスペースに猫を隔離し、無理に動かさず、水やごはんを近くに用意します。安静が大切です。
再発予防のためにできる生活環境の見直しや受診後のリハビリは何がありますか?
室内飼いや家庭内の事故防止、健康管理、運動環境の見直しが有効です。必要に応じて環境調整や食事工夫を行いましょう。
まとめ
猫が足を引きずり、食べない場合は深刻なサインであることが多く、早めに動物病院を受診しましょう。迅速な対応が合併症の予防と良好な回復につながります。猫は痛みを隠す習性があるため、異常なサインに気づいた時はすぐに行動することが大切です。