愛猫がしきりにトイレに行くのに、毎回少しずつしか尿が出ない様子に気付いたら、それは「頻尿(ひんにょう)」と呼ばれる状態かもしれません。猫の頻尿はよく見られる尿トラブルのひとつで、飼い主にとって見逃せないサインです。適切な理解と対応によって、愛猫の健康維持や回復につなげることが大切です。
猫の頻尿の原因や症状、治療方法、日常でできる対策について知っておくことで、早期発見・早期治療が実現できます。今回は、猫の頻尿について詳しく解説し、猫下部尿路疾患や猫特発性膀胱炎を含む代表的な要因、症状、猫頻尿治療の選択肢までわかりやすくご紹介します。
猫の頻尿とは?
猫の頻尿(pollakiuria)とは、通常よりも排尿回数が多い状態を指し、1回ごとの尿量は少量であるのが特徴です。猫の頻尿は病名そのものではなく、多くの場合、猫下部尿路症候群(FLUTD)などの基礎的な疾患の症状として現れます。猫が頻尿になると、1時間に何度もトイレに行き、毎回ごく少量の尿しか出ないケースも多く見られます(猫トイレ回数正常は1日2~4回とされます)。
猫の頻尿の主な原因
猫特発性膀胱炎(FIC)
10歳未満の猫で最も頻度が高い頻尿の原因が「猫特発性膀胱炎(FIC)」です。これは頻尿全体の60~70%を占めており、猫ストレス頻尿との関連がとても強いとされています。環境の変化や飼い主の不在、家庭内の騒音など、ささいな変化でも猫には強いストレスとなり、猫膀胱炎症状が現れることがあります。
尿路感染症・尿路結石
猫の尿路感染症(UTI)は若い猫には比較的少ないものの、高齢猫頻尿の原因となりやすいです。また、猫尿路結石サインにも注意が必要です。尿路結石は頻尿全体の10~20%を占めており、特にオス猫では尿道閉塞症状を引き起こすことがあるので要注意です。
頻尿のサインと症状の見分け方
頻繁な排尿以外にも、猫頻尿症状として次のような兆候が現れることがあります。
- 排尿時に力む(猫排尿回数多い・猫尿が少しずつしか出ない)
- 尿に血が混じる(猫血尿頻尿・猫尿の色異常)
- 排尿時に鳴く
- トイレ以外の場所で排尿する
- 陰部をしきりに舐める
- 行動変化や食欲不振(猫頻尿行動変化)
診断と治療方法
猫頻尿治療・診断には獣医師による以下の検査が行われます。
- 身体検査
- 尿検査
- 血液検査
- X線や超音波などの画像診断
猫頻尿行動変化や猫尿トラブル対応には原因に応じた治療が必要となり、代表的な内容は次の通りです。
- 抗炎症薬の投与
- 食事療法(猫頻尿食事など)
- 水分摂取量の増加(猫頻尿水分摂取)
- ストレス軽減対策(猫頻尿対策)
- 重症例では外科手術
予防と日常ケア
猫頻尿予防や再発防止には日常のケアが重要です。
- 新鮮な水を毎日用意し、様々な場所に設置(猫頻尿水分摂取)
- トイレは常に清潔を保ち、複数設置
- 尿路ケアに配慮したバランスのよい食事
- ストレスの少ない快適な環境作り(猫下部尿路疾患対策)
- 定期的な健康診断
よくある質問
猫が頻尿になる原因は何ですか?
猫の頻尿には、猫特発性膀胱炎(FIC)、尿路感染症、尿路結石、ストレスなど様々な原因があります。特に10歳未満の猫ではFICが頻尿全体の60~70%を占めています。
猫の頻尿はどのような症状が出ますか?
主な症状は、トイレに行く回数が増える、毎回の尿量が少ない、排尿時に力む、血尿、トイレ外での排尿、陰部を頻繁になめる、行動や食欲の変化などです。
猫の頻尿を見つけたらどうすればいいですか?
猫の頻尿が見られた場合は、早めに動物病院を受診しましょう。特に排尿困難や痛みがみられる場合、速やかな診察が必要です。
猫の正常な排尿回数はどれくらいですか?
健康な猫のトイレ回数(猫トイレ回数正常)は1日2~4回程度が目安です。大幅に多くなっている場合は獣医師に相談しましょう。
猫の頻尿は病気のサインですか?
はい、猫頻尿は猫下部尿路疾患や猫特発性膀胱炎、尿路感染症や結石など病気のサインであることが多いです。
猫の頻尿の際、どんな治療方法がありますか?
治療は原因によって異なりますが、抗炎症薬投与、食事療法、水分摂取増加、ストレス軽減、重度の場合は手術などが行われます。
猫の頻尿を予防する方法はありますか?
新鮮な水の用意、清潔な複数のトイレの維持、バランスのとれた食事、ストレス軽減、定期的な健康診断などが予防策です。
猫の頻尿とトイレ以外で排尿するのは関係ありますか?
はい、頻尿とともにトイレ外で排尿することは、何らかの尿路トラブルのサインです。行動変化がある場合は早めの受診をおすすめします。
猫の水分摂取量を増やす工夫は何ですか?
水飲み場を複数設置する、流水タイプの自動給水器の利用、ウェットフードやドライフードに水分を加えるなどの工夫が有効です。
頻尿の猫を動物病院へ連れて行くタイミングは?
排尿困難、痛み、ガマンしている素振りが見られた場合は、速やかに動物病院で診てもらいましょう。
高齢猫が頻尿になった場合の注意点は?
高齢猫で頻尿が見られる場合は、尿路感染症や結石などのリスクが高まるため、特に注意深く観察し、早めに動物病院へ相談しましょう。
猫頻尿は見過ごしてはいけない大切なサインです。愛猫の排尿の変化に気付いたら、早めの受診と適切な対応を心がけましょう。