タビー柄の猫は世界中で最も一般的で愛されている猫のひとつであり、目を引く縞模様や複雑な渦巻き模様が特徴です。現在タビー猫を飼っている方はもちろん、新たに猫を迎えようと考えている方にとっても、タビー柄の種類や違いを理解することで、彼らの美しさや個性をより深く味わうことができます。
この記事では、タビー柄の猫の世界に迫り、代表的なパターンや遺伝的な仕組み、そしてタビー猫ならではの特長について、日本語の呼び方(キジトラ・サバトラ・茶トラ)も交えながら詳しく解説します。
タビー柄の主な4種類
クラシックタビー(渦巻き模様)
クラシックタビーとは、体側に大きな渦巻きや「的(ターゲット)」のような模様が現れるタイプで、肩には蝶のような模様があり、タビー猫一匹一匹のパターンはまるで指紋のように個性的です。この模様は主にアメリカンショートヘアに多く見られ、劣性遺伝子によってコントロールされています。クラシックタビーとマッカレルタビーの見分け方や、写真で違いを知ることも猫好きの間で人気の話題です。
マッカレルタビー(サバイバルストライプ型)
マッカレルタビーは「タイガーキャット」とも呼ばれ、背中に沿った太い一本線から細くて平行な縞模様がわき腹に向かって走るのが最大の特徴です。縦縞は連続していたり途切れていたりと個体によってさまざまで、魚の骨(mackerel)のように見えることが名前の由来です。キジトラやサバトラと呼ばれる日本語の表現もこのタイプに対応します。マッカレルタビーの見分け方も探してみると面白いポイントです。
スポテッドタビー
スポテッドタビーは体全体に丸や楕円形など、明確な斑点や途切れた縞模様が特徴で、ベンガルやオシキャットなどの猫種でよく見られます。スポテッドタビーの斑点は大きさや形が個体ごとに異なり、そのバリエーション豊かな見た目が魅力です。縞が切れて斑点になる遺伝子も関係しています。
ティックドタビー(アグーティ)
ティックドタビー アグーティとは、体にはっきりした縞や斑点が現れず、1本1本の毛に複数色の帯(バンド)が見られ、遠目には「塩コショウをまぶした」ような独特の被毛に見えるのが特徴です。アビシニアンはティックドタビーの代表的な猫種として有名です。
タビー柄の遺伝と仕組み
すべての飼い猫にはタビー柄遺伝子が備わっていますが、それが目に見えるかどうかは遺伝の組み合わせによります。タビー柄はアグーチ遺伝子をはじめとした複数の遺伝子で決まり、無地の猫でも光の加減によってうっすらと縞模様が現れることがあります。タビー柄がどうして現れるのか、その遺伝の仕組みを知っておくと、猫の被毛の不思議がもっと面白くなります。
共通するタビー柄の特徴・模様
- 額に現れる「M」マーク(タビー 猫 額 M マーク 意味)
- 目とあご周りの色が他より淡い
- 脚や尻尾に現れる縞模様
- アイラインのように目の周囲に出る被毛のライン(タビー柄 目の周り アイライン 特徴)
- ブラウン・グレー(サバトラ)・オレンジ(茶トラ)など、多彩なカラーバリエーション(タビー 猫 色 バリエーション ブラウン シルバー レッド)
タビーの色と組み合わせ
タビー柄は実にさまざまな色で見られます。
- 最も代表的なのはブラウン(キジトラ)
- グレー・ブルー(サバトラ)
- オレンジ・レッド(茶トラ)
- シルバー
- クリーム
- トービー(トーティシェル+タビー)など複雑な組み合わせ(トービーとは タビー トーティ 違い)
よくある質問
タビー柄にはどんな種類があり、各パターンはどう違いますか?
タビー柄には大きく分けてクラシック(渦巻き模様)、マッカレル(ストライプ)、スポテッド(斑点)、ティックド(アグーティ)の4種類があります。それぞれ、クラシックタビーは的のような渦模様、マッカレルタビーはまっすぐな縦縞、スポテッドタビーは明確な斑点、ティックドタビーは縞や斑点が目立たず毛の1本1本にバンドが見られることが特徴です。
クラシックタビーとマッカレルタビーはどこを見れば見分けられますか?
クラシックタビーは体の側面に渦巻きや的模様、マッカレルタビーは背中の線から垂直に伸びる細い縞が特徴です。写真などで模様の配置や形をよく見ることで見分けることができます。
スポテッドタビーと縞が途切れた模様(ブロークン)の違いはありますか?
スポテッドタビーは体に明確な斑点や丸・楕円のスポットが並びます。一方で、縞が途切れてスポット状に見える場合もありますが、これは遺伝的な組み合わせによって生じる場合があります。
ティックドタビー(アグーティ)はなぜ体に縞や斑点が見えにくいのですか?
ティックドタビー(アグーティ)は、1本1本の毛が数色のバンド(縞)状に色分けされており、体全体で見ると明確な縞模様や斑点が目立たないためです。これが他のタビー柄との大きな違いです。
タビー柄はどの遺伝子で決まり、アグーチ遺伝子は何をしていますか?
タビー柄は複数の遺伝子によって決まり、特にアグーチ遺伝子やパターンを決める遺伝子が重要な役割を果たします。アグーチ遺伝子は、クラシックやマッカレル、スポテッド、ティックドなどの模様の出現や、縞・斑点の濃さや鮮明さを左右します。
単色に見える猫に薄い縞模様が浮かぶことがあるのはなぜですか?
すべての猫にはタビー遺伝子があり、無地のように見える被毛でも光の加減や成長によってうっすらと縞模様が現れることがあります。
日本で言うキジトラ・サバトラ・茶トラは英語のどのタビーパターンに当たりますか?
キジトラやサバトラ、茶トラは、英語でそれぞれブラウンクラシックまたはマッカレルタビー、グレーマッカレルタビー、オレンジ(レッド)タビーに当たります。日本語と英語のタビー英語用語日本語対応表を意識すると区別しやすいです。
額の“M”マークはタビー猫共通の特徴ですか?どうして現れますか?
額の「M」マークはすべてのタビー柄猫に共通する特徴です。これはタビー特有の模様配置により自然と現れます。
タビー柄による健康上の特有のリスクはありますか?
タビー柄だからといって特有の健康リスクや問題はありません。健康面は主に品種や年齢、個体差によります。
アメリカンショートヘアの代表的な模様はどのタビーパターンですか?
アメリカンショートヘアの代表的な被毛模様はクラシックタビー(渦巻き模様)です。
ベンガルやアビシニアンなど、代表的なタビー柄の猫種を教えてください。
ベンガルはスポテッドタビー、アビシニアンはティックドタビー(アグーティ)の代表的な猫種です。他にもアメリカンショートヘアはクラシックタビーがよく見られます。
クラシックタビーの大胆な渦巻き模様やスポテッドタビーの個性的な斑点模様まで、タビー猫はどれも素晴らしい伴侶になります。その多様な模様とフレンドリーな性格で世界中の飼い主に愛されており、それぞれの唯一無二の特徴を知ることで、より一層タビー柄の猫たちの魅力を感じられるでしょう。